Author: gashu
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Up for It!!!
Keith Jarrett Trio の来日公演へ。場所は新宿の厚生年金会館。 素晴らしかった!ものすごく強力なインスピレーション。 ジャズのスタンダードを含めて曲も良く知らなくて、「この曲聴いたことあるな?」と感じる場面はあっても、聴衆の拍手のタイミングすら良く分からないところもあったし、彼の作品の中では “Staircase” のようなソロワークのものが好きなんだけど、素直に率直に感銘を受けた。鳥肌が立つくらいの感動が無かったのは、彼自身が長年音楽と向き合っていて、それと同化出来るくらいに一体になっていたからなんだと思う。なんていうか、それ自体に向う矛盾を抱えた情熱的なものじゃなくて、一体化したエネルギーまで昇華されていたように感じた。 Keith は歌う。ピアノと一緒に歌うし、彼自身も歌う。ちょっと間寛平っぽいくらいの「あー」とか「へーい」とか「んもーぅ」とかそういう、歌っていうより音楽と一体となったような声。演奏は、ジャズという枠を取り払って、ニュートラルに臨んだって楽しめるようなものだった。 彼については音楽を聴いていても然程詳しくないから、もっと聴いて消化・昇華して、「この曲は *** って曲で、このところが良いよ」とか「こんなエピソードがあるよ」なんて話が自然に出来れば良いなぁ、と思った。なんていうか、純粋なファンとして身を動かして喜んでいる姿勢っていつも羨ましいと思う。 一方で、自分なりにこれを刺激にして何かしら形にしたいと思った。こちらの方がもっと興味があるところ。文体でも何でもそうだけど、その人のスタイルってものがあると思う。ジャズならスタンダードを弾いていても、その人のスタイルがあれば同じ曲にはならないし、逆にうまく弾けていてもスタイルが無ければ、ただ再現することに終始していしまう。それ自体の価値はあるし批判するつもりは無いけど、そういうスタイルの確立ってものを感じて、帰り道歩きながら少し考えた。 今は、“Up for It” を流してる。 今日のセットリストは次の通り。某スレ 489 さん TNX! Stage 1 On Green Dolphin Street I Thought About You All The Things You Are Now’s The Time Stage 2 Someday My Prince Will Come Bye Bye Blackbird Joy Spring Here’s That Rainy…